『ファニー・ゲーム U.S.A』胸糞映画の代表作を、ミヒャエル・ハネケ監督が、セルフリメイク。

オリジナル版の『ファニー・ゲーム』がカンヌ国際映画祭で、ショッキングすぎて退室する批評家や観客が続出するという事態を招いたにも関わらず、なんとハリウッドでセルフリメイクしちゃうという、なんとも誰得な今作。

キャストもイヤイヤで出演してるのかあなと思いきや、制作総指揮の1人に、出演しているナオミ・ワッツの名が上がっていたりと、案外ノリノリな人も。

「ピアニスト」「隠された記憶」のミヒャエル・ハネケ監督が、自身の傑作「ファニーゲーム」(97)の舞台をアメリカに移してセルフリメイク。主演のナオミ・ワッツが製作総指揮も務め、ティム・ロス、マイケル・ピットら豪華俳優が集結したサディスティック・スリラー。夏の休暇で湖のある別荘にやってきたファーバー一家のもとに、卵を分けてほしいと隣人の青年が突然やってくる。母親のアンは感じのよい青年に卵を分けてやるが、青年は卵を不自然に落とし……。(映画.comより)

Funny Games U.S.

2007年/アメリカ,イギリス,フランス,オーストリア,ドイツ

配給:東京テアトル

・あらすじ(ざっくり)

バカンスを楽しみに来た3人家族とワンコ(の名前がラッキーとか、明らかに悪意に満ちています)。

母は夜の料理の順次に取り掛かったり、明日使うヨットの準備をする父子。

しかしそんな母の元に、卵を分けて欲しいと白いポロと短パンに身を包んだ青年・ピーターが現れます。が、こいつがまあまあなドジっ子で、卵と母の携帯を落としてダメにします。

あんまりにも同じ失態をして、イライラしだす母に、今度は同じような身なりの別の青年ポールが現れます。

その場に父も参加すると、彼の態度は懐柔になったり、不躾になったりとつかみどころがなくなります。

ミイラ取りがなんとか状態になった父は、怒りに任せてポールの顔を引っ叩きますが、まさかのゴルフクラブで、フルスイング応酬を受けて、足を骨折します…

そこからは青年2人はときに親切そうな態度を見せるという、ヒジョーに嫌な感じで、徐々に一家をなぶり痛めつけようと、明日の朝まで生き残れるか、ゲームを始めます…



・狂気の入れ子構造

ファーバー 一家が別荘に着く前に、隣の別荘に挨拶に行くと、遠くでそこに住む夫婦と、白い服装の若者が2人。

声をかけると夫婦は受け答えをしてくれるものの、だいぶ様子がおかしいね。あはははは(by ファニチャードーム)みたいなくだりがあるのですが、まさかすぐに自分たちもその2人に絡まれるとは知らず…

 しかも、ファーバー一家が、ゲームをしている最中にまた別の一家が、ノーテンキにヨットに乗って会いにきます。

めっちゃ助けて欲しいファーバー母ですが、つねに隣にポールがいるので、なる早でウチの別荘に来て欲しいと、なけなしの救助を求めます。

しかしポールはゲームの真っ最中なのに、ヨットに乗って来た一家に親しげに話し、家を聞き出すではありませんか…

もう次のプレイヤーを探すあたり、ガイキチに見えてなかなかマメな男である…ぶるる…





・やばそうな奴には楯突くな

じゃあこうした出来事はどうしたら回避できるか?

ファーバー一家がこんなゲームに巻き込まれた最大のきっかけは、この青年2人の思う壺になってしまったこと。

相手の感情を絶妙に逆撫でるやりとりで、意図的に不親切な奴にされるファーバー夫妻。
卵はやらねえ!と半ギレな上に、父の方も、割と巻きでポールの顔を引っ叩きます。

これは日常的にもよくありそうですが、カッとなってつっかかったら、実はすげーやばい奴だったパターンに似てます。

そういう時はもういっそガン無視くらいの方がいい時もあります。

以前知り合いに、「不快な奴がいたら文句を言うより、もうそう言う奴に出くわさない・関わらないよう常に意識するのが、なんや感や1番安全」という人がいました。  

映画館で映画を見ていたら、となりの奴がめっちゃ喋るとか、めっちゃ携帯見るとかあったら、突っかかるより、指定席でも範囲外に逃げるか、自分じゃなくて館内スタッフにお願いするとか…

ただこの青年2人はゲームがしたいので、相手が振り向いてくれるまでつっかかって来るのは必須…

そこで残された方法は、相手以上に気が触れるという方法。

要は彼らは善良そうな一家を狙ってゲームをしているので、OPで流れたジョン・ゾーンの『ボーンヘッド』を爆音で流しながら犬でも生贄にしていれば、すげー引くか、すげー仲良くなるかのどっちかだったかもしれません。(ごめんなラッキー…)




・予告にある盛大なネタバレとは?【ネタバレ】

すばり、【巻き戻し】です!

予告ではルール違反だよヨヨヨヨヨとポールも言っていますが、実際巻き戻しをするのはポールという、予告にも地味に胸糞要素をちりばめるという。
相手が持っている猟銃を隙をついて奪う母。
ポールじゃない方のピーター(実は「シークレット・オブ・モンスター」の監督)がその猟銃で撃たれます。
形跡逆転!
するとポールは怒り狂いながらリモコンを探します。
そして巻き戻しボタンを押すと、ピーターが撃たれる前に戻ります。

しかも、ポールは記憶が残ってるので、母の行動を先読みし、ふたたび絶望の展開へ…
なんの前触れもなくリモコンで巻き戻しが起きる時は、正直テレビが故障したかと思うほどでした…

・おまけ
そんな「サディスティック」「ショッキング」「サスペンス」全てのSの生みの親。サンシャインハネケ監督。

オリジナルの『ファニー・ゲーム』と、比べて見ました。

これがセルフリメイク…!予告だけでこんなに…

部屋の間取りまで同じっぽいですけど、撮影用に建てたのでしょうか…?

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